月別アーカイブ: 2018年6月

月や宇宙とお仕事情報

今日は昼の月が綺麗だった。あのうっすらした月を見ると、小さかった頃のことを思い出す。

確か小学校に入りたての頃、父に双眼鏡をもらった。子供用のちゃちい奴ではなく、航海用に使用されていた本格的なものだったので、もちろんのことよく見える。特に月やプレアデス星団のような、肉眼でも見える明るい天体なんかは手頃な観察対象物であったので、家のベランダから夜空を見上げ、星座板を片手にズームズームの毎日だった。その頃には天体観測マニア少年に一歩足を踏み入れており、宇宙、とりわけ太陽系に関する知はかなり蓄積されつつあり「月は地球の衛星で、宇宙空間に浮かんでいる」ということも知識の上では理解していた。

そんなある日のこと、昼の月を見つけ、何気なく双眼鏡で覗いてみた。空の青さに溶け込むような、淡く、儚い感じの白い月。すると、いきなり視界の左下からジャンボジェットが現れた。それが月の下側をゆっくりとかすめてゆく。その瞬間、「月」というものが、飛行機雲を残しながら移動してゆく機体と対比して「とても遠く」にある「ものすごく巨大な物体」であることを実感した。なおかつ、それは何もないだだっ広い空間にぽっかり「浮かんで」いるのだということに気付き、全身に鳥肌が立った。あれは実際恐怖だったし、なんともいえない感動でもあった。

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